経済産業省 平成26年度補正予算事業 報告書公開のお知らせ
-大企業とベンチャー、データ保有企業と分析企業など4チームで連携が成立-
データセクション株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:澤 博史、以下データセクション)および、株式会社デジタルインテリジェンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役:横山 隆治、以下デジタルインテリジェンス)が運営するデータエクスチェンジコンソーシアム(以下:DXC)は、2015年に経済産業省より公募事業「先端課題に対応したベンチャー事業化支援事業(データ利活用促進支援事業)」の委託先に選定され、当該事業を行いました。その報告書が経済産業省より発表されましたので、報告いたします。
●事業概要
本事業は、企業と企業が複数のデータを掛け合わせて、新ビジネス創出を目指す取り組みです。企業・組織の「壁」を越えたデータ利活用を進めるために、仮想プラットフォームの構築、整備、実証を行いました。合わせて、企業データマッチングと分析企画支援、並びにデータ利活用の促進・阻害要因の条件を整理しました。結果として4チームの協働・連携が成立し、データ利活用の促進・阻害条件も明らかになりました。実施された事業内容、生まれた成果は次の通りです。
●報告書の公開先(外部リンク)
経済産業省公式サイト「データ駆動型イノベーション」
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/it_yugo/ddi.html
●本事業の実施内容
- 1.企業データマッチングと分析企画支援(DXC及びパートナー企業のみなさま)
- (ア)検討分科会を開催し、新事業創出の支援(21社が参加)
- (イ)分析用のデータ・ツール提供、データ分析のノウハウ提供
- (ウ)データカタログサイト構築、データ提供に係る共通誓約書の作成
- 2.企業によるデータ活用の情勢調査(日経BP社)
- (ア)日経BP社会員へ、データ利活用に関するアンケート
- 3.データ分析企画の実務・役割をめぐる観察調査(国際大学GLOCOM)
- (ア)検討会での対面による観察・聴取
- (イ)検討会の対話ログデータを用いたテキスト分析
●生まれた成果
「企業データマッチングと分析企画支援」の成果として、次の4チームが成立しました。
A)銀行チーム:「若年世代に金融商品へ興味を持っていただく方策の検討」
インテージ、NHNテコラス、データセクション、富士通総研、みずほ銀行が参加しました。インテージはデータのリサーチノウハウやデータ解析力を有し、NHNテコラスは位置情報広告の自動運用プラットフォームおよび適切な情報配信についてノウハウを有します。データセクション、富士通総研はソーシャルメディアデータを中心としたデータ分析技術を持ち、みずほ銀行は金融サービスに関するノウハウを有します。本チームでは各社が協働し、若年世代に金融商品へ興味を持っていただく方策の検討を行いました。これを受けて2016年度からは、みずほ銀行、インテージ、NHNテコラス、データセクションの4社が、協働でビッグデータ利活用の実証実験を開始しています(該当プレスリリース)。
B)特許・知財チーム:「日本版ハイプサイクルiを作ろう」
正林国際特許商標事務所、日経BP社が参加しました。本チームでは、「日本版ハイプサイクルを作る」というコンセプトを掲げて、業界別の技術革新の動向を初学者にも分かりやすく伝えられる手法の開発を目指しました。分析対象には建築・建設分野を選び、雑誌記事データと特許データの分布と推移を対比的に分析しました。まずは、同分野に属する企業の社名一覧を検索クエリiiとして、時系列推移、社名の出現数ランキング、記事の頻出語・特徴語に注目したデータ可視化を行い、さらに「耐震」「免震」など地震に関する単語に注目して、社会的事象が両データへどういった影響を与えているかを探りました。今期はより進んだ分析手法の採用や、両社内の業務知見の反映、データ編集の技術を競うイベント(ティンカリング)などを行うアイデアが出ています。
C)会議支援チーム:会話構造の可視化・文脈予測に関する研究を活用したビジネスアナリティックツールの開発
イトーキ、国際大学GLOCOMが参加しました。本チームでは、イトーキの「考える会議室」ソリューションと、国際大学GLOCOMの「会話構造可視化・文脈予測に関する研究」技術を組み合わせ、「オフィスログ分析による就業環境の最適化」をコンセプトに新製品の開発を目指しています。今回の検討では会議室を対象とし、本事業内で行った分科会の対話ログ分析とビジネス化に向けた研究企画をまとめました。会議の知的生産性が高まる・参加者の意思決定が早まる・社内ナレッジの可視化といった創造性・効率化を支援するビジネスアナリティックツール開発を目指します。今期のアイデアとして、実証実験・UI実装・ファシリテーション技術洗い出し・指標化などがあります。
D)テレビ×食チーム:「複数データ分析で、「食」のトレンドは予兆できるか」
インフォメティス、ウィルモア、エム・データ、オプト、ショッパーインサイト、TBSテレビ、データセクション、デジタルインテリジェンス、パナソニックが参加しました。本チームでは、TV放送実績、TV視聴・録画数、店舗購買履歴、Twitter上のつぶやき、Webサイト閲覧ログの時系列推移を比較分析しました。料理・食品の分野でブームになった商品について、品薄による機会損失を防ぐことを目指して、データ間の相関の強さに注目しながら、テレビ放送や口コミが店舗売上にどういった影響を与えているのか探りました。
■組織紹介
データエクスチェンジコンソーシアム有限責任事業組合
本社所在地:東京都渋谷区恵比寿西1-32-16 COMBOXビル4F
(株式会社デジタルインテリジェンス内)
職務執行者:横山 隆治(株式会社デジタルインテリジェンス 代表取締役)
職務執行者:林 健人(データセクション株式会社 取締役COO)
設立:2014年3月
事業内容:データエクスチェンジコンソーシアムの運営
株式会社デジタルインテリジェンス
本社所在地:東京都渋谷区恵比寿西1-32-16 COMBOXビル4F
代表者:代表取締役 横山 隆治
設立:2009年10月
事業内容:総合デジタルマーケティング・コンサルティング業務
URL:http://di-d.jp/
■本リリースについて
プレスリリースに掲載されている、サービス内容、価格、その他の情報は、発表日現在の情報です。その後、様々な要因により予告なしに変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。
- i IT分野の調査・コンサルティング企業であるガートナー社が提供する分析モデル。「テクノロジとアプリケーションの成熟度と採用率をグラフィカルに表示したもの」(同社Webサイトより)で、特定の産業分野における技術革新の説明モデルとして、しばしば引用・言及される。
- ii データベースから任意のデータを見つけるための単語・フレーズのこと。多くのデータを一括で検索・取得したいときには、数十語から数万語をまとめた「検索クエリ」を作成することがある。